メジャーデビューをして方向性や楽曲が良くなったと感じることって、単純に多くないですよね。むしろ少ないというか。わかります。わかる屋です。
ただインディーズ→メジャーになる経緯を見ているということは、ある程度のいわゆる古参と言えるでしょうし、やっぱり過去を美化しちゃってる側面ってあると思うんですよ。
僕自身も、いわゆる”売れる前”の方が好きなタイプの人間なので、美化して見てることも自覚してます。でもそれもしょうがないですよね。良いもんは良いんだから。
個人的/具体的に言いましょう。メジャーデビュー以降のLinQは概ねクソみたいな曲が多いです。マジでクソ。インディーズの頃に出たアルバムは、LinQが好きになる前も曲がいいから普通に聞いてたけど、LinQを好きになってから出されたCDは何十枚買ってもリッピングすらしない時とかある。あ、インディーズに戻ったSupremeは好きっす。典型的なメジャーレーベルによる方向性のミスですよね。でも、ファン投票ではメジャー以降の曲の方が支持されてるんですよ。完全に老害化してます。
Shiggy Jr.で言いましょう。インディーズ時代に出した2枚のミニアルバム。どっちも最高でした。そしてメジャーデビューし、出した1stシングルはシギー作品の中で過去最高傑作擦り切れるほど聞きました。これは行ける!と思いました。しかし、2ndのゴーストパーティーはぶっちゃけ微妙でした。悪くないけど(悪いと言い切れることができないくらいには好き)、これが本当にやりたかったの?みたいな。バンド内だけで決めて良いんだったら、絶対この曲は出してないでしょ?みたいな。
自分が好きじゃなくてもヒットしたりバズったりしたらいいんですけど、リリース以降の扱いもシュリンクしてきてます。現時点で(2016年5月)最新シングルなのにゴーストパーティーは段々演奏されなくなっているので、そういうことなんでしょう。(じゃあ出すなよ!出させるなよ!っていう)
ただ一方で、一つ間違いなく言えることは、メジャー以前と以後だとほぼほぼ後者の方がファンの絶対数って多くなるんですよね。逆に言うと、永遠とインディーズで活動していて大舞台に立てる可能性はゼロじゃないけど、まあゼロと言っていいくらいゼロなんじゃないかと。現在進行形で大舞台で活躍しているインディーズの人は、少なくとも僕はパッとは思いつかないです。
アイドルにしてもバンドにしても、本人たちは誰よりも圧倒的に売れたいと思ってるでしょうし、その気持ちなら実質メジャー一択でしょう。「やりたいことだけやって、それに納得する人たちだけ付いてくればいい」というスタンスは、このご時世ではちょっと本当に難しいですよね。
そういう意味では、路上からメジャーに行ったサナバガンや、近い将来メジャーに行くであろう(放っておかれないだろう)Suchmosは、どこまで自分たちのスタンスを貫き続けられるんだろう、という興味があります。もちろん応援もしてるけど。
逆に、「売れたい!!」と思いつつも、「やりたいことだけやりたいから」「大人に介入されたくないから」という理由で、事務所入りを断り続けている生ハムと焼うどんの2人が、このままどこまで行けるかも超気になります。こちらももちろん応援している。
どっちにしても、ファンは付いて行くしかないんですよね。クソ曲出ても積むしかない。逆に離れてもいい自由もあるんだから、ある意味残酷なくらいフェアですよ。
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